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2009年度プロジェクト
4コマスライドものがたり
プロジェクトの概要 参加者 プロジェクトのゴール
メディア創造力育成はここで 2009年度活動計画 これまでの活動

執筆者(プロジェクトリーダー):有田浩子

プロジェクトの概要


4コマスライドプロジェクトとは?

  子どもたちにとって自分たちが学んだことを発信したい!発信しなければならない場面は,実は学習の中にたくさんあるはずです。でも,「発信したつもり」で終わってはいませんか?この「4コマスライド」は,相手・目的を設定し,自分たちの伝えたいことが伝わるよう様々な工夫をしながら,4コマのスライドショーにつくり上げていく活動です。
 国語でのお話つくりや,社会や総合的な学習などで調べたことをまとめる時,筋の通ったストーリーを作らせるのに困った経験はありませんか?言いたいことを羅列するのではなく,言いたいことがわかりやすくなるような構成を考えさせることが大切です。
 このプロジェクトでは,使う写真(絵)を4枚に制限し,それぞれを説明する文章の文字数も制限することにより,構成や表現を工夫しなければならない場面に子どもたちを追い込みます。さらにグループで活動させることによって,コミュニケーションの力を養うことも期待できます。

重点
 このプロジェクトでは,スライドショーの作成を通して,映像(写真や図)と言葉,音楽を総合的に用いて表現する力の育成を図ります。
 まず,自分たちが学んだことを伝える相手や目的を設定します。
 次に,4枚の写真(絵)を選び,並べ方を話し合います。並べ方が決まったら,文章を付けていきます。思いが伝わる表現を認め合いながら,文章をブラッシュアップしていき,最後にスライドショーに合わせて読んで(録音し,音楽を付けて)完成となります。紙芝居,コンピュータでスライドショーを作りそれを見せながら読む,コンピュータで朗読入りのスライドショーを作るなど,色々な方法が可能です。またコンピュータを活用してスライドショーを作る活動も,子どもたちの発達段階に応じて教師がやったり,子どもたちに任せたりすることができるので,色々な学年の色々な学習で取り入れることができます。
 例えば,国語の「物語」「紹介文」「ニュース」などの書く活動では,発達段階に応じた文章構成や表現に焦点を当てながら学習を進めることができますし,書いた文章の読み方の工夫も学習のめあてにすることができます。また,総合的な学習の時間に学んだことをまとめたり発表したりする活動では,写真からの情報の読み取りや選択,文章構成,表現と,より総合的な情報活用能力の育成を期待することができます。
 参加される担任の先生の工夫とアイデアで色々な活動が可能になるというのも,このプロジェクトならではの特徴でしょう。

研究
 このプロジェクトを立ち上げて2年目。昨年度の実践を通じて,「伝えたい事柄に合わせて,映像や音楽を収集したり選択したりする力」「それぞれの発想を生かしながら,相手の視点に立って,メディアで効果的に表現する力」「目的を考えながら作品を評価し,自己の学習をふり返る力」が育成できることが少しずつ明らかになってきています。
 今年も実践を通じて,子どもたちにどのような力が育成されるのか模索していきます。参加されたみなさんと一緒に探っていきたいと思います。

プロジェクトについて
 教科やテーマを自由に設定できるため,色々な発達段階や教科等で実践を行うことができます。したがって,実践内容や時期も多様になるため,学校間の交流は難しくなると予想されます。しかし,各学校で教師がどのような場を設定して実践を行ったときに子どもたちの活動が活発化したのか,どのような助言をしたときに子どもたちの思考が深化したのかなど,メーリングリストで情報交換することで知恵を集結させることができます。一人一人の小さな工夫が,お互いの実践の支えとなります。

 



プロジェクトのゴール


4コマのスライドを使い朗読を含めたスライドショーにしてWebに公開する。
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メディア創造力育成はココで


1:写真(絵)を選択する場面で
 与えられたテーマに従って,自分の言いたいことをわかり易く伝えられる写真(絵)を選びます。そのためには写真(絵)に盛り込まれた情報を読み取る力が必要ですし,アップとルーズの特性など,写真(絵)ならではの表現の特性も知っておく必要があります。また,並べる順序を考えることで,ストーリーの大まかな構成の仕方を学ぶことができます。

2:文章を書く場面で
 1枚の写真(絵)を説明する文章の文字数は,予め教師が設定しておきます。(1枚30文字なら,全体でおよそ30秒の作品になります。)4つの場面で構成するには,起承転結や順序を考えた接続詞を上手に活用することが1つのポイントになります。そして,限られた文字数に収めるためには,よりふさわしい言葉を選ぶことも必要になってきますから,言葉に対する感性が養われます。

3:スライドショーに音声をつける場面で 
 抑揚や間の取り方,速さなど,見る人にうったえる作品にするためには,読み方も重要なポイントです。自分の読みを耳から聞き何回も録音し直すことで,表現力を磨くことができます。

4:グループで活動することを通じて
 グループで活動することによって,お互いのよさを取り入れながら,ブラッシュアップできることもこのプロジェクトのよさだと思います。話し合いの中で自分の思いを言葉で表現し,友だちの思いも汲み取る,さらに一つの作品に仕上げていく中で建設的妥協点を見出していくなど,コミュニケーションの力を養うことができます。

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参加者リスト


リーダー: 有田浩子(鳥取市立米子小学校)
サブリーダー: 谷本克典(金沢市立押野小学校)
メンバー: 海道 朋美(金沢市立緑小学校)
メンバー: 市原 俊和(高知県教育センター)
メンバー: 布川かほる(石川県中能登町立鹿西小学校)
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2009年度の計画



4月〜5月 D-allメーリングリストで参加募集を行います。
6月〜8月

メーリングリスト上で,実践時期やテーマなどについて計画を交流します。

9月〜12月

各校で4コマスライドを作成します。また,メーリングリスト上で指導法についての情報交換を行います。

1月〜2月 ● 同じようなテーマで4コマスライドを作成した学校が複数あれば,作品を交換するなどして交流を行います。
● Web上に作品を公開して交流します。

これまでの活動

プロジェクト1年目の2008年度は,参加校でそれぞれにスライドショーを作成しました。そして,実践で子どもたちにどのような力をつけることができたのかを検証しました。