Podcastプロジェクト 2009年度の取り組み

発足から早2年がたちました。
2009年度のPodcastプロジェクトの活動の実績(掲載許可の確認済みの一部のみ)をご報告します。


■事例1

勤務校:内灘町立向粟崎小学校 (平成22年度より金沢市立木曳野小学校)

実践者名:角納 裕信 (かくのう ひろのぶ)

実施学年:第3学年児童全て
(3年1組32名+交流学級児童2名、3年2組32名+交流学級児童1名)

教科:総合的な学習、社会科、国際理解(内灘町中学年で実施)

単元名:内灘町を紹介しよう!

単元構成
@ 向粟崎小学校の周りを知ろう!
A 西荒屋小学校とTV会議で交流しよう!
B 内灘町を紹介しよう!?かほく地区へ? ポッドキャスト制作(日本語版)
C 内灘町を紹介しよう!?イタリアへ?  ポッドキャスト制作(英語版)
12名児童が参加(第8回内灘町スピーチフェスティバル参加)

ポッドキャスト制作の意図
ポッドキャスト制作を通して、児童に文章構成能力・表現能力を付けさせたかった。
また中学年の段階で、はきはきとした発音(相手を意識した表現)を学ばせたかった。

ポッドキャスト制作の意図を実現するために留意・配慮したこと:
1.「1分間に納める事」というルールを作ることで、どのように読めばいいか、自分たちで自ずと考えることができた。
緊張感も保つことができた。
2.原稿作成段階で文字数を決めた専用用紙を作ってあげることで、文章表現方法にもこだわりを持つようになった。
3.内灘町を紹介する場所を3つ写真から選び写真を見ながら原稿を書くことで中学年であっても
容易に想像しながら書くことができた。(100枚以上の写真は教師が準備した。)
4.1チーム4人で行うことで、読みやすい部分を作ってあげたり、録音では入る場所を後ろから押してあげる
などの「協力」する場面が幾つも見られた。

ポッドキャスト作成時の児童の様子:

1枚の大きな紙(A3)に4人、頭をつきあわせて考え相談しながら書く様子が見られました。
3段階の原稿用紙を準備しましたが、書いていくにしたがって、だんだん上手になっていきました。
書き上がったものをもとに、どこを誰が読むか相談し合っていました。
そしてストップウオッチを片手に読み合う姿が見られました。
本番録音では、1回一発合格するグループはなく、しかし教師の方で指摘することなく「どうだった?」と聞くだけで「ここの部分はもっとはきはき言うべきだった。」や「詰まらないようにもっと練習しなければいけない。」ということを児童の方から自ずと言っていた。

ポッドキャストを制作しての教師の所感
もともと、あ)3年生たちは素直で言われたことをちゃんとする子供たちで合ったと言うこと。
しかしその反面、固すぎて柔軟性に欠けるところがあったこと。柔軟な発想が持てなかったこと。
い)中学年は体験・発見活動を中心にしていきたいという思いがあったこと。
の2つの側面を打破するためにせっかくいいものを持つ子供たちであるからこの良さを外に発信していきたいという教師の思いから始まった。
アートマイルプロジェクトで、「地域から地域へ」というテーマで国際交流をイタリアと行っている。
その関係もあり、地域のことを調べ発信する方法と場が必要であった。
子供たちは自ら考え活動していくことができた。表現能力も確実についていった。
そして「第8回内灘町スピーチフェスティバル」には、出たい児童が出るのにもかかわらず、さらに参加のために3ヶ月間放課後少しずつではあるが練習しなければならないにもかかわらず、32人の児童のうち半数近い12人も出場してくれた。

ポッドキャスト制作に関わる次回(来年度)への課題
一口にポッドキャスト作成といっても多くの要素が複雑に絡まっていることが今回の実践の後で分かった。
ひとつは、原稿作成に関してである。
このことについては、文字数を制限したり、発信するネタを引き出しやすいように写真を提示したりすることで3年生児童であっても相談しながら作成することが出来た。
グループで行うことにより仲間との協力体制が自然と出来ることも分かった。
二つ目に、思いの外苦労したのは、「発声・発音」である。トーンや声の大きさ、原稿の読み方等、音声にかかわる部分を練習させなければならないことが分かった。
しかし、このことについても中学年の国語で「群読」を取り入れたりすることで不得手な部分を補うようにする事が出来た。
最後に、ポッドキャストを通して「発音」の重要性に気が付いた。
伝えるためには原稿にこだわりを持つだけではなく、「声」についても鍛えていかなければならないと感じた。
このことは、最後にスピーチフェスティバルに出場することで、英語も日本語もイントネーションや聞きやすさを鍛えないと折角、発信しても聴いてもらえない、と言うことに気が付いたのである。
 

■事例2

勤務校:和歌山市立有功東小学校

実践者名:本岡 朋

実施学年(学級)と実施人数:6年風組 26名

教科:総合的な学習の時間

単元名:ぶらくり丁を応援しよう!

単元構成
1.ぶらくり丁を見学しよう
2.ぶらくり丁の活性化に取り組む人の話を聞こう
3.なぜ、お客さんがへったんだろう?(考え合う)
4.ぶらくり丁を応援しよう(Podcast)

ポッドキャスト制作の意図
児童の表現力アップ(話し方・内容構成力)
他者からの意見や視点をもらうことで、表現力を付けるとともに、自分なりの課題を深め考える(探究の力)

ポッドキャスト制作の意図を実現するために留意・配慮したこと
単元構成の工夫
関係者や聞いて欲しい方への告知や宣伝活動

ポッドキャスト制作時の児童の様子
原稿を考える際に、インタビューしてきたことをまとめ直すなど、文章を推敲していた。
録音する、聞く(確認する)、再度録音するのサイクルで取り組んでいた。

ポッドキャストを制作しての教師の所感
昨年度に比べて、開始した時期も遅かったため、反応を頂いた数が少なかったのが反省である。
表現(構成)は昨年度の6年生の作品を聞いたため、応用して取り組むことができた。
国語の音読とは違い、なんども聞けるため、自分の読みについての長短所がそれぞれ子どもにとって理解しやすく、
次ぎにフィードバックしやすかった。

ポッドキャスト制作にかかわる次回(来年度)への課題
2年続けてぶらくり丁をテーマに行ってきた。
来年度は、別のテーマに取り組む中で、Podcastの持つ特性を改めて研究し、その特性を活かした単元計画を立て実践したい。