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8月5日から7日にかけてパシフィコ横浜で開催された、エデュコミュニケーション21 教育ソリューションフェア2002(日本教育新聞社主催)。全国の教育関係者を集めて開かれたこの一大イベントの最終日に、情報教育の実践における重要なヒントを満載した「授業におけるデジタル表現ワークショップ」が行われた。情報教育の授業を進める上で、大切になるポイントはいったい何なのだろう? その答えを生徒の視点で授業を体験しながら、教師自らが身をもって確認することを目的としたこのワークショップ。数多くの受講者が参加し、中川一史先生の基調講演につづいて、D-projectの精鋭メンバーたちによる授業演習が公開された。  
 
 
 
連日の猛暑の中、そんな天候をも上回るような熱気が会場内に溢れている。D-projectのワークショップ会場には、早くから受講生が訪れ、一様に緊張した面持ち。そんな雰囲気を和ませるように、D-projectの統括役である中川一史先生が、コンピュータやインターネットを活用した授業と、情報教育の現在の動きについて笑顔で話しはじめた。

「みなさんこんにちは! 後ろの方、見えますか(笑)? さて、みなさんの学校、地域でも、インターネットの回線がだんだん速くアクセスできたり、パソコンの台数が増えたり、デジタルカメラなどの周辺機器が増えていったりしていると思います」。

「特に公立の学校においては、全国のいろいろな都道府県で、去年の暮れあたりから今年にかけて、予算がいっぱい付きはじめています。ですから、今もしみなさんの学校や地域で、まだパソコンなどが不足しているというところも、間違いなく来年か再来年には、予算化が図られ、どんどん機材が導入されていくと思います」。

そして中川先生は、インターネットやコンピュータがいくら完備されていても、そこで使える良質なソフトや素材、教材がないと、何も始まらないと強調。今回、D-projectでこのワークショップを主催した理由もそこにあると説明し、「まさに今日の授業演習で用いられるPhotoshop Elements、GoLive、LiveMotionといったこの辺のソフトが、小学校から高等学校まで、いろいろな場面で使える良いソフトではないのか、授業向きではないのかと思います」と語った。

つづいて会場内のモニタスクリーンを使い、さまざまな教科でコンピュータに関しての活用場面が増えていることを図示。情報教育という言葉の意味を「情報を上手に扱いながら、問題解決ができること」と語り、そんな情報教育で狙うポイントを、「情報活用の実践力」「情報の科学的理解」「情報社会に参画する態度」の3つだと説明した。

「そのなかでも特に情報活用の実践力とは、課題を掴んで、調べて、まとめて、伝えあう力。そうしますとこれは、国語でも関係あることですよね。だから小学校でも中学校でも高校でも、そしてどんな教科であろうとも、この力は必要なものなのです」。
 
  「ちなみに中学校では、技術家庭科で情報教育に特化した領域があります。また高等学校は、来年度から普通科で「情報」がはじまります。そして小学校ではこれらの流れを見据えて、各教科で初歩的な学習をはじめていくということになると思います」。

「ですからこのように考えていくと、情報教育というのは総合的な学習のベースになるもので、ほんとうに避けて通れない。と同時に、2005年には文部科学省では、全国の各学校のすべての教室にコンピュータが入ることになっています。そうするとこれからは“コンピュータの授業”というのではなくて、もっと軽やかに誰もがコンピュータやプリンタなどを自由に使っていく、そんな授業をイメージしていく必要がある」。
 
そういったことを頭に入れながら、今日のワークショップを行いたいと語り、締め括りとしてワークショップのポイントを2つ上げた。

「ひとつは、このワークショップは、授業や学習態度を見通した流れになっています。ですので実際に授業場面を想定して、こういうところでこういうように使えそうですよということを提示しながら、同時に手段としてそれぞれのソフトの習得が行えます」。

「ふたつめは、今回のメイン講師、サブ講師のほとんどの方々は、実は学校の先生なんです。ですので、これから始まるワークショップにおいては、それぞれ受講生の皆さんを児童などの生徒に見立てて講習が行われます。そういう意味では、子どもたちの目の高さでワークショップが受けられます。そこで教師としての振る舞いを確認していただきたいと思います」。

その後、各コースにおいてそれぞれの講師の指導のもと、ワークショップがはじまった。
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