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第1時:絵本を読み解く

学習のねらい:挿絵と文章から情報を読み取り,描写のおもしろさを読み解く

準備するもの:絵本の挿絵のコピー(一人一人に)



 今日の学習の見通しをもつ(8分)

今日の学習の主人公である「オオカミ」の2種類の絵を黒板に貼ります。1枚は,子どもたちに親しみのある「3びきのこぶた」の絵本に登場するオオカミ。もう1枚は「三びきのコブタのほんとうの話」に出てくるオオカミです。2枚のオオカミの挿絵の違いがおもしろく,子どもたちの関心を惹きました。

次に、「三びきのコブタのほんとうの話」の人物設定の部分を教師が読み聞かせを
し、その印象の違いを出し合いました。後者のオオカミが,これまでの話に出てくるオオカミの設定と違っていることに,気づいていきました。

そこで,この話の続きはどうなっているのだろうかと,クラス全員で話を完成させることが本時の目標であることを伝えました。

   

 

 

 映像と文章で構成されているものの情報を取り出す
(15分)


一人に見開きページ分のコピーを渡し,挿絵と文章からオオカミの情報を発見するように指示しました。挿絵のおのぼのとして様子に加え、「おれが あのオオカミ。アルってよんでくれ。」などという親しみのある様子の伝わる記述や「おれは だいすきなおばあちゃんのたんじょうびにバースディケーキをつくっていたんだ。」などというおばあちゃん思いのやさしいオオカミ像を発見していきました。

自分の分が終わった人は、友だちのもっているページと交換し,物語の構成を予想していくようにしました。オオカミ像が違うだけでなく、「おまえのばあちゃんなんか、くそくらえ。」と言うコブタ像の違いにも,気づいていきました。

子どもたちは,この話がどのような話なのか知りたくて,どんどん友だちとコピーを交換していきました。

   
 全体で絵本を読み解く(15分)

それぞれが発見した情報を出し合って、話を完成させます。
教師が読んだ部分の続きを電子黒板に大映しにし、そこら発見したことを発表します。
一人が発表した後、もっと他に発見したことがある子に発表させましょう。
どの言葉や文章、挿絵の部分から、その情報を感じ取ったのか、根拠をしっかりとあげて話をさせました。コブタの意地悪な顔が小窓にあることを発見した子の発表には、みんなから感嘆の声があがりました。

   
 本時で学んだことを話し合う(7分)


登場人物の性格や状況の設定が、作者の意図によって違ってくることについて、子どもたちは気づくことができました。
このような学習活動を体験しておくと、例えば3年生や5年生に物語づくりの言語活動が出てきますが、登場人物のイメージを広げていくことができます。