デジタル表現研究会
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デジタルアートリンク集

商業デザインであれ芸術作品であれ、自らの意思を表現し伝えるという情報伝達の本質は変わらないと思います。そしてそのために必要なセンスや技術というのは、たくさんの優れた表現に触れ感動することにより、どんどん研ぎすまされていきます。さぁ、まずはここでご紹介するサイトを理屈抜きでいっぱい感じてみて下さい。もしかしたらあなた自身の感性が鋭く触発され、不意に新たな方向に動き出すかも!?

水田明子/デザイナー
 
5 月 の セ レ ク シ ョ ン
洗練された色と空間に命を吹き込む
フラッシュの妙技
IMAGE DIVE
http://www.imagedive.com/
デザイナー長藤寛和氏と山崎理氏によるクリエイティブユニットimagediveのサイト。とにかくきれい!かっこいい!写真そのものの美しさも然ることながら、ホワイトスペースを生かしたシンプルなレイアウトとフラッシュによるリズミカルな演出は超一流だ。こういうセンスの良さは、いったいどこから生まれてくるのだろう?私は最近の動きばかりが前に出たようなエフェクトはあまり好みではないのだが、こんなふうに自然にさりげなくフラッシュを使いこなすテクニックには素直に脱帽だ。いやいや、技法やウンチクはさておき、まずはこの気持ち良さに浸ってみてほしい。
あくまで
「写真を見せる」ために考えられた
シンプル&システマチックな
ポートフォリオサイト
Rui Camilo
http://www.rui-camilo.de/
ドイツ在住のポルトガル人フォトグラファー Rui Camilo氏の個人サイト。彼の撮る写真は、色も構図もエレガントで実に美しい。さて、ここには100枚を超える作品がアップされているのだが、来訪者が自分の現在地を見失うことはまずないだろう。その秘密のカギは、システマチックなナビゲーションメニューにある。また「HIDE MENUE-STRIP」という文字の脇にある四角をクリックするとメニューがアイコン化され、写真そのものが持つ完成された美しさを堪能できるしかけとなっており、アイコンとなったメニューはマウスの動きについてくるので好きな時に呼び出すことができる。メニュー自体も半透明のレイヤー状にしているため、表示中も写真の美しさを損なわないばかりか、その作品に新たなテイストを息吹かせている感じさえ受ける。あくまでも「写真を見せる」ことにこだわった写真家らしいサイトである。
和紙が醸し出す幻想的な光と影に身を委ねる
On the Washi works of KYOKOIBE.COM
http://www.kyokoibe.com/
もうひとつ優れたナビゲーションを備えたサイトをご紹介しよう。和紙を素材とした造形活動をグローバルに展開するアーティスト伊部京子氏のサイトだ。オブジェはもちろんのこと、前衛と伝統、東洋と西洋を視覚的に融合させた舞台作りから和紙独特の美しいあかりを取り込んだ暮らしのトータルデザインまで、拡張し続ける伊部ワールドに一瞬にしてワープしてしまう。さてそのナビゲーションだが、画面左上に配置されたナビゲーションバーのOPEN/OFFスポットをクリックすることで、地下鉄の路線図を思わせるサイトマップが現れたり消えたりする。また各ポイントにカーソルを合わせるとそれぞれの階層のリンク画像が柔らかく浮き上がるようになっている。和紙という素材の優しいイメージを崩すことなく、来訪者を誘うデザインはさすがだ。
水田明子
みずた・あきこ (株)日本電気デザインセンター(現(株)NECデザイン)でのプロダクトデザインのアシスタント時代を経て、企画デザイン会社(株)カムス・キャパにてグラフィックデザインの仕事に従事。その後アナログからデジタルへと移行する中でゲームの背景デザインや雑誌の挿し絵などを制作し、現在は(株)リコーヒューマンクリエイツにて企業におけるドキュメントデザインの標準化に携わる。
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