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教材作成プロジェクト 教師が授業で活用するためのデジタルコンテンツ

「楽しく作って使おう」(開隆堂「わたしたちの家庭科」)ミシンで返し縫いをしよう!(家庭科)

小学校5年
家庭科
熊本県 玉名市立鍋小学校:金子紀子

授業案

  授業案のダウンロードはこちらからどうぞ。プリントアウウト等にご利用下さい。
PDF(64KB)

授業のねらい

  初めてミシンを使って返し縫いをし、作品を作り上げる授業です。返し縫いの価値を実感させることで、「自分の作品を返し縫いで作りたい」という子どもの気持ちを高めます。ミシンには、返し縫いボタンのついているミシンもありますが、この授業では、布の向きをかえて縫う方法を考えさせます。そうすることによって、返し縫いボタンのないミシンも使うことができるし、角縫いの方法を身に付けさせることもできます。子どもの返し縫いに対する関心を高め、返し縫いのポイント(布の向きを変える時は、針を下ろしておく)や縫い方を理解させる授業です。
 

デジタルコンテンツからの「子どもの学び」

 
標本:赤色の袋と青色の袋
製作に関する授業では、実物や標本に触れたり観察したりする活動を取り入れます。そうすることで、技能に対する子どもの関心が高まるため、コンテンツの提示がより効果的になります。
ミシンの使い方や縫い目は細かいものなので、グループごとの指導が多くなりがちです。しかし、コンテンツを活用しスクリーンに映し出すことによって、一斉指導が可能になります。教師が模範を示す場合と異なり、教師はコンテンツを見つめる子どもの表情を観察することができます。そのため、子どもが首を傾げたり眉間にしわを寄せたりするのを見て、教師は子どものつまずきに素早く対応することができます。
また、製作中にコンテンツを繰り返し提示しておくと、ポイントを確認したい子どもの支援に効果的です。  この授業で使うコンテンツは、次の4つです。
MOV形式でご覧いただくにはQuicktime Playerが必要です。まだお持ちで無い方はこちらよりダウンロードしてください。
  Quicktime Player Download
WMV形式でご覧いただくにはWindows Media Playerが必要です。まだお持ちで無い方はこちらよりダウンロードしてください。
  Windows Media Player Download
1. 返し縫い:赤
MOV形式(740KB)
WMV形式(696KB)
 
2. 返し縫い:黄
MOV形式(592KB)
WMV形式(524KB)
3. ポイント
MOV形式(1.2MB)
WMV形式(1.1MB)
 
4. 評価a
MOV形式(128KB)
WMV形式(24KB)
4. 評価b
MOV形式(112KB)
WMV形式(20KB)
 
4. 評価c
MOV形式(120KB)
WMV形式(20KB)
4. 評価d
MOV形式(84KB)
WMV形式(16KB)
   
 
 

教材作成のポイント

 
袋を引っ張る
ミシンの針や押さえなど細かい部品はすべてシルバーなので、針の位置を分かりやすくするような工夫が必要です。そこで、針を留めてある黒いネジを一緒に映しておくといいようです。
また、「ポイント」を示すコンテンツには、矢印や文字を加えた静止画を組み合わせると効果的です。
 
 
 

授業の流れ

 
1.導入(標本:赤色の袋と青色の袋)
「ここに、二枚の袋があります。だれかこのわきの部分を引っ張ってみませんか?」と一人の子どもを指名し、二枚の袋を引っ張らせます。すると、青色の袋だけが破れてしまいます。その二枚の袋を実物投影機に映し出し、赤色の袋の縫い方である「返し縫い」という縫い方の名称を教えます。
次に、子どもが普段使っている袋や教師が用意した袋などの縫い目を提示しながら、『製作する物は丈夫に縫いたい』という子どもの意識を高めさせます。
 
 
 
2.縫い方のポイントを考える(標本:赤色の布と黄色の布)
標本:赤色の袋と青色の袋
各グループに二枚の標本を配付します。赤色の布は正しい返し縫いをしていますが、黄色の布は返し縫いをする際、針を上げたままで布の向きを変えたため、縫い目がそろっていません。「両方とも返し縫いをしていますが、仕上がりに違いがあります。違いの原因は何かを考えましょう。」と指示を出します。子どもたちは、標本を観察したり、練習布を実際に縫ってみたりしながら、二枚の標本の縫い方の違いを考え、話し合います。

図1:二つの縫い方の比較
子どもたちの考えを発表させた後、「スクリーンに二つの縫い方を映します。縫い方の違いを見つけましょう。」とスクリーンに注目させます。二つの縫い方を横に並べ、最初は一つずつ再生します。二回目は、ポイントとなる場所(布の向きを変える時)で映像を停止します。(図1)すると、ほとんどの子どもは針の位置の違いに気づくことができます。
 
返し縫い 赤: MOV形式(742KB) WMV形式(696KB)
返し縫い 黄: MOV形式(592KB) WMV形式(524KB)
 
 
 
3.製作する
いよいよ、製作に入ります。ペアをつくり、布の向きを変える時に針を下ろすことができているかを確認させます。
製作中、スクリーンには、返し縫いの映像(デジタルコンテンツ:ポイント)を繰り返し提示しているので、ポイントを確認したい子どもはいつでもスクリーンを見ることができます。
 
ポイント: MOV形式(1.2MB) WMV形式(1.1MB)
 
 
 
  4.評価する
『両端だけを二度縫いする』ということが理解できない子どももいます。そこで、評価にアニメーションのコンテンツを使います。同じ図を示した学習シート(図2)を用意します。
図だけでは分からない子どものために、(デジタルコンテンツ:評価)を提示します。何度も繰り返し再生することができるので、便利です。
標本:赤色の袋と青色の袋


「今日は返し縫いをします。布の向きを変える時は針を下ろしましょう。」と一方的に指導するのではなく、標本を観察させたり、映像を見比べさせたりすることによって、子どもたちの返し縫いへの関心を高めることができます。
ミシンを使うことが嫌いな子どもは少なくありません。理由は、「分からない。」「できない。」からです。本当に困っている子どもは、教師に尋ねることさえできないでいます。デジタルコンテンツを活用することによって、教師はまわりに集まる子どもへの対応に追われるのではなく、本当に支援の必要な子どもへの対応ができるようになります。
 
評価a: MOV形式(128KB) WMV形式(24KB)
評価b: MOV形式(112KB) WMV形式(20KB)
評価c: MOV形式(120KB) WMV形式(20KB)
評価d: MOV形式(84KB) WMV形式(16KB)

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