デジタル表現研究会
D-projectとは? D-allメーリングリスト サイト検索 ホーム
D-project
D-projectのあゆみ
メディア創造力を育成する実践事例
ワークショップ
ユネスコプロジェクト
教材作成
調査研究
カリキュラム検討
ネットdeカルタ
卒業アルバム作成
先生の道具箱
全国に広がるD-project
D-project アーカイブス 教材作成プロジェクト デジタルコンテンツ

教材作成プロジェクト 教師が授業で活用するためのデジタルコンテンツ

花の詩画をかこう!(図画工作+国語)

小学校5・6年
 
熊本県 熊本市立飽田東小学校:前田 康裕

授業案

  授業案のダウンロードはこちらからどうぞ。プリントアウウト等にご利用下さい。
PDF(512KB)

授業のねらい

  うちの人にプレゼントするために、色紙に「花の詩画」を描く授業です。じっくりと花を見て、その形の面白さを線描でスケッチをします。そして、その色彩の美しさを水彩絵の具で表現していきます。さらに、うちの人のことを考えながら、詩を作成していきます。これらの活動を通して、子どもの観察力や表現のための技能を高めます。また、うちの人に喜んでもらえた、という経験を通して、作品をつくる満足感を味わわせていきます。
 

デジタルコンテンツからの「子どもたちの学び」

  どんなに表現の意欲があっても、それを表現する技能が高まっていないと、子どもたちは作品に満足しません。このコンテンツは、子どもたちに「制作の手順とポイント」を分かりやすく示したもので次の5つの動画クリップから構成されています。
ゆっくりと線を描く技法や、微妙な色を表現するための技法を学ぶことができます。
MOV形式でご覧いただくにはQuicktime Playerが必要です。まだお持ちで無い方はこちらよりダウンロードしてください。
  Quicktime Player Download
WMV形式でご覧いただくにはWindows Media Playerが必要です。まだお持ちで無い方はこちらよりダウンロードしてください。
  Windows Media Player Download
1.線描
MOV形式(1.4MB)
WMV形式(2.6MB)
 
2.着彩
MOV形式(1.3MB)
WMV形式(2.3MB)
3.パレット
MOV形式(312KB)
WMV形式(396KB)
 
4.貼り付け
MOV形式(2.8MB)
WMV形式(2.5MB)
5.しあげ
MOV形式(1.8MB)
WMV形式(1.6MB)
   

 

教材作成のポイント

 
実物をそのまま見せても、子どもたちには小さすぎて分かりにくいものになります。そこで、ペンや筆の先をアップで撮影してあります。また、線を描いたり、色をつけたりするときの「速さ」が分かるようにしました。教師自身が知っておくことが参考になりましょう。

 

授業の流れ

 
1.導入 
まずは、できあがりのイメージをもたせます。星野富弘さんの作品(星野富弘著「鈴の鳴る道」「かぎりなくやさしい花々」(偕成社))がおすすめです。子どもたちは「詩画」のもつ魅力を感じるようになります。また、道徳の授業として1時間とることも可能です。授業参観に向けて「うちの人が喜ぶような、心のこもった詩画をつくりましょう」と語りかけます。このように、詩画を制作する意味を、子どもたち自身が理解していることが重要です。
2.花を描く(1〜2時間)デジタルコンテンツ「線描」
筆だけで、さっと描く方法もありますが、今回は、油性ペンを使って「かたつむりがはうくらいのゆっくりした線」でじっくりと描いていきます。子どもたちは、ついつい速くなりがちなので、デジタルコンテンツを再生させて、実際の速度をたしかめさせます。ポイントは、以下の3点です。
 (1) 大きめの花(パンジーなど)を選び、それよりも少し大きめに描く。
(2) 花の中心部から描き、花びらの重なりを正確に描く。
(3) 一つの花ができたら、その隣の花へ、という具合に広がるように描く。
外で実物をじっくり見て描くように伝えます。B3の画用紙の真ん中から描いていきます。
1.線描
MOV形式(1.4MB) WMV形式(2.6MB)
3.色をつける(1時間)デジタルコンテンツ「着色」「パレット」
着彩は教室内で行います。外だと、指導が行き届かないからです。ポイントは、以下の3点です。
 (1) 大きめの花(パンジーなど)を選び、それよりも少し大きめに描く。
(2) 同じ色でも必ず3つの色をパレットにつくっておき、重ねて塗る。
(3) 輪郭線が消えない濃さで、輪郭線ぎりぎりのところから色をつける。
「着色」のコンテンツでは、同じ花びらの色でも色を変えながら、塗っているところが分かります。動画を途中で止めて、絵の具の濃さや筆の使い方などを解説していきます。また、輪郭線ぎりぎりのところをていねいに色をつけていく様子も分かるようにしてあります。
「パレット」のコンテンツでは、色のつくり方が分かります。同じ「葉の色」でも、緑色や黄緑色などが作ってあります。このようにパレットで色をつくっておくことがポイントです。教師が、机間巡視をしながら、一人ひとりの子どもたちのパレットを確認していきましょう。
2.着色
MOV形式(1.3MB) WMV形式(2.3MB)
3.パレット
MOV形式(312KB) WMV形式(396KB)
4.トリミングする デジタルコンテンツ「貼り付け」
色紙の大きさに切り抜いた画用紙を重ねて、どの部分を使うかを考えさせます。決まったら、花のまわりを切り取って色紙にはります。「貼り付け」のコンテンツでは、作業の手順が分かるようになっています。色紙に花の絵をはりつけるときに、上から一枚の洋紙を置いて、手でおさえるようにします。直接、花の絵を手でおさえたら、汚れてしまうからです。
4.貼り付け
MOV形式(2.8MB) WMV形式(2.5MB)
5.詩を考える(1時間)
お母さんは
とてもやさしいです。
けんかして泣いて帰ってきたとき
お母さんが
なぐさめてくれます。
ぼくが病気で熱があるとき
いつも
いろいろしてくれます。
いつも
やさしいお母さんがいてくれて
とってもうれしいです。
ぼくは心から
感謝しています。
「うちの人への詩を書きましょう」と伝えます。ここは、添削指導が必要です。
例1の詩を板書して、どのように添削すればいいのかを考えさせます。

ポイントは以下の3点です。
 (1) 「いろいろ」などの抽象表現から具体的な表現にする。
(2) 「やさしい」「きれい」などの形容詞をはぶく。
(3) 短く、いつも使うそのままの言葉を使って書く。
けんかして
泣いて帰ってきたとき
なぐさめてくれる。

病気で
熱があるとき
寝ないで見てくれる。

いつも
そばに
お母さんが
いてくれる。
以上のポイントを意識して添削すると、例2のように、詩が短く変わります。
子どもたちには、一度書いた詩を自分でチェックするように指示します。
早くできた子どもたちには、「もう一つつくってごらんなさい。」と指示します。複数できた子どもには、一番気に入ったものを一つ選ぶように指示します。
6.詩をうつして落款を入れる〜完成 デジタルコンテンツ「しあげ」
鉛筆でうすく描いた後に、サインペンでていねいに清書するように指示します。落款とは、色紙に押してある印鑑のことです。落款があると作品が格好よくなります。だいだい色の絵の具を使って、正方形を描き、中に名前の文字を入れるだけです。「しあげ」のコンテンツは、その手順が分かりやすく示してあります。
一人ひとりの子どもたちの心のこもった作品になります。授業参観のときに飾ると効果的です。また、子どもたちが自宅に持って帰っても、保護者は大切にしてくれるはずです。
5.しあげ
MOV形式(1.8MB) WMV形式(1.6MB)

↑TOP
D-project アーカイブス 教材作成プロジェクト デジタルコンテンツ