デジタル表現研究会
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デジタルカメラというと、少し前まではレンズ交換式一眼レフカメラと値段が変わらず、画質も決して良いとは言えませんでしたが、最近は画質の向上と低価格化により、広く一般に普及してきました。今までは使い捨てカメラなどを使っていたが、これからはデジカメを使ってみようという方に、デジカメのテクニックを解説していきます。およそ全20回の連載を考えていますが、これを読み終えたとき、デジカメがみなさんの生活の一部になり、撮った写真をパソコンで加工したり、お友達にメールなどで送って楽しめるようになれば幸いです。
村上 拓
石川県 金沢大学教育学部 内留生
 
【第5回】 撮影編(5)「色について」
カメラは本来、太陽光の下で撮影することを基本に設計されています。室内で撮ったときには暗く写ったり、蛍光灯は黄緑っぽく、電球はオレンジっぽく写ります。それにストロボを発光させれば若干青みがかった白になります。これはフィルムカメラについてもいえることです。

カメラはきれいに撮影するために大量の光を必要とします。そしてデジカメが使っているCCDという方式は、フィルムよりもさらに暗い状態に弱いものです。
〈実 験〉
ストロボを使って奥行きのある室内で撮影し、後ろの方の暗い部分をパソコンで大きくしてみて下さい。暗い部分は粒子が粗く、色も一定ではありません。これは、「暗くて何があるんだかわからないから、うまく表現できない」ということなのです。
全体写真 部分拡大
今度は、同じものを場所を変えて撮ってみました。
全く同じものであるにもかかわらず、雰囲気がずいぶん違います。左の写真は玄関で撮り、葉は緑色で乾いた空気が漂ってきます。右の写真は廊下に入れて撮ったもので、葉は濃い緑になってぶ厚く感じ、しっとりとした空気が感じられます。
ワンポイント

人間の目とはいい加減なもので、同じものだからどこへ持っていっても同じように見える。という固定観念(記憶)があり、この記憶が本当の目を曇らせているのです。皆さんも経験されたことはあると思いますが、海や空・夕焼けの色など、綺麗な青や赤色をシャッターに納めて喜び勇んで現像したり、画像をパソコンで見てみると、記憶より薄い赤や青だったり、ひどいときは灰色や真っ白に写っていたりでガッカリすることがあります。明るさや光源色の条件がそろっている場合、カメラが記憶するのは実際の色に近いのです。「綺麗だ」と感じたものの実際は、思っている色より地味な場合が多いのです。ですから「ああ、なんて自分は下手くそなんだろう」と思う必要はありません。

上述したように、デジカメで撮影する場合十分な明るさが必要なので、できれば午前10時から午後2時の間に行うとよいでしょう。色々撮ってみて気づくこともたくさんあります。ですから、いつもバッグや車の中にデジカメを入れておいてください。たくさん失敗して、たくさんガッカリしてください。そうすることで、自分のカメラがどんな撮影に向いているのかが見えてくると思います。
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