デジタル表現研究会
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DPP(デジタルポートフォリオ)の特長は、DPPメンバーが作成するDPPのWeb Pageを図画工作科題材「○○の気持ち」の学習指導と学習評価に活用するところにあります。「先生の部屋」の「学習指導評価案」と「子どもの部屋」の「学習のめあて」は、題材の程度をDPPメンバーが共通理解するための標準であり指針です。各学校の子ども達の実態に即してアレンジする必要があるでしょう。
   
そこで、各学校の子ども達の様子に合わせて「子どもの部屋」の「先生から今日のメッセージ」を活用して各先生方の今日の図画工作科の学習指導の学習評価の指針を立てていただけたらと思います。各先生方は「○○の気持ち」を2学期に授業実践する予定になっています。題材の開始時期に多少のずれがあるかと思いますが、他の先生はどんなメッセージを子ども達に発信しているのか、前の授業のメッセージはどのようなものだったのかを確認することができます。大いに参考にしていただき学習指導と学習評価に活かしていただきたいと思います。また、題材の授業がすべて終わって後、「先生から今日のメッセージ」とともに「先生の部屋」の「授業の様子」・「私のデジタル・ワークカードとその使用方法」を自分の授業を振り返る資料としてご活用いただけたらと思います。
   
さて、子どもの作品制作の評価にあたり、各先生方はいろいろなお考えをお持ちのことと思います。DPPでは、「学習のめあて」を授業中の学習指導と学習評価の大まかなポイントとして活用します。さまざまな子どもの作品制作の状況判断に活用し、指導と評価の言葉がけをするときに利用してください。また「学習のめあて」を子ども達が各自の作品制作の状況を自己評価する際に、大まかなポイントとして活用させてください。そのために、毎回の授業において子ども達が、パラパラアニメ作品の制作のためにコンピュータを起動させた後、インターネットに接続し、 DPPのWeb Pageの「子どもの部屋」にアクセスして「先生から今日のメッセージ」「学習のめあて」を確認することを習慣付けてください。
   
指導評価計画第3次でのミニ発表会は、題材における子ども達と先生による評価活動の重要な場面となります。学習のめあてをポイントに子ども達の作品制作への関心・意欲を高め、他の子どもの発想のアイデアを理解し画像処理ソフトの諸機能の意見交換や教え合う評価活動を展開し、お互いのデジタル・ワークカードにコメントを書くことによってお互いの学びを深める評価活動を仕組みたいものです。その際に、ミニ発表会までに各子どもがポートフォリオした製作途中のパラパラアニメも貼り付けてあるデジタル・ワークカードを見合うことによって、作品制作におけるお互いの成長や進歩を発見することを期待するとともに先生による支援をおこないたいと思います。そのためにも先生が子どものデジタル・ワークカードに、子どもの作品制作への取り組みを支援するコメントなどのちょっとした工夫が効果的だと思います。デジタル・ワークカードへの先生のコメントは、授業後にゆっくりと読みおこなうことも大切と思いますが、作品製作中の数人の子どもへの指導と評価の時に直接コメントをデジタル・ワークカードに記入することも効果的だと思います。また、デジタル・ワークカードがデジタルデータであることに着目して、教室内LANや校内LANを活用して新しい学習と評価の方法にチャレンジしてみてください。
   
指導評価計画第4次の「子どもの部屋」の「みんなの作品発表会」における作品展覧会においては、先ほどの校内でのミニ発表会での評価活動の成果が活かされることでしょう。子ども達の作品のコメント交換に先生も保護者もDPPメンバーも加わって、いろんな角度から子ども達の作品のすばらしいところを発見しコメントしてゆきましょう。なお、保護者の方にもコメントのための参考資料として「学習のめあて」などの各コンテンツを見ていただきたいと思います。
   
子ども達の学習活動に対する最終的な自己評価の場面では、「学習のめあて」を使用して、デジタル・ワークカードを振り返りながら、自己評価を文章化することが考えられます。文章化がむずかしい子どももいると思います。文章化の他に各評価規準についての「がんばろう」「よい」「たいへんよい」を「1」「2」「3」に数値化しレーダーチャートなどを描かせて視覚的な自己評価も組み合わせるとよいと思います。デジタル・ワークカードを利用して数回このようなレーダーチャートなどを書かせる練習も大切でしょう。男の子は観点別のスピードメーターなどにすると喜んでお互いのスピードメーターを見せ合って相互評価することが予想されます。
   
評定についても各先生方はいろいろなお考えをお持ちのことと思います。DPPでは、学習指導と学習評価にコンピュータを活用します。題材「○○の気持ち」における子どもの学習活動の絶対評価の評定においてもコンピュータを活用したいと思います。「学習のめあて」の表を表計算ソフトの表に置き換えて、事前に定めた数値を入力して処理する方法が考えられます。このような評定方法やポートフォリオを活用した学習と評価については、安藤輝次先生の著書『評価規準と評価基準表を使った授業実践の方法』黎明書房(2002)がたいへん参考になりますので一読をおすすめします。今後の総合学習や教科教育の一つの指針になる著書です。なお、 DPPでは、評定方法を統一しておりませんが、各授業実践者の先生に評定の実際を実践終了後にご報告いただきますので、よろしくお願いします。
   
  DPPプロジェクトリーダー 鷲山 靖
先生の道具箱 デジタルポートフォリオ