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児童生徒がつくる「ユネスコ・世界寺子屋運動」
プロジェクト活動報告1
プロジェクト活動報告2
なりきり実践者代表 熱い思いを語る!
公開研究会
D-Project春の公開研究会では、午後からのユネスコプロジェクトタイムに予想以上の100名を超える大勢のみなさんにお越しいただき、熱気あふれる時間を共有できました。山田・池岸・深井・水谷4名の実践者代表は、(社)日本ユネスコ協会連盟の皆さんにご協力いただき、ご覧のネパール衣装を身にまとい、ホンモノに取り組んだ子どもたちの学びについて、そして、教師の関わりについて、パネルディスカッションを行いました。
 
公開研究会 公開研究会 公開研究会
心の中に平和のとりでを築く!リーフレットに託した子どもたちの思い
続いて、子どもたちから(社)日本ユネスコ協会連盟へ自分たちの作ったリーフレットを贈呈するセレモニーが行われました。プロジェクト参加者の代表として、大阪教育大学附属天王寺中学校と富山県富山市立熊野小学校の皆さんがリーフレット贈呈式に参加しました。平和について、自分たち自身の生活の見直しについて、それぞれの学びを語りました。

(社)日本ユネスコ協会連盟からは、川上広報室長が世界寺子屋運動への思いを語り、その後、鈴木副会長からリーフレット贈呈に対する感謝状が授与されました。鈴木副会長の、平和は、政治の取り決めや約束だけで実現するものではなく、普通の人々の理解や努力が大切であり、このリーフレットに託した皆さんの思いをとても重く受けとめている、ユネスコ憲章の理念にかなった、たいへん価値ある取り組みである、という主旨のお話に会場全体が感銘を受けました。
 
公開研究会 公開研究会 公開研究会 公開研究会
リーフレットコンテスト結果発表
ユネスコタイムの最後にWeb上の投票と当日の投票をあわせたコンテストの結果発表を行いました。投票で支持の多かった3名からのコメントが届いています。
 
  最優秀賞第1位
石川県 金沢市立扇台小学校 6年 南野 沙理さん
賞をもらったことは、とても驚きました。何か実感がわいてきません。作っているとき、このリーフレットで世界の読み書きできない子が少しでも減ったらいいなと思いながら作りました。そのために何か役に立つことができたらうれしいと思います。ありがとうございました。工夫した点は、暖かい感じを出すために背景をピンクのグラデーションにしたことです。ハートのキャラクターも考えて作りました。キャッチコピーを手書きにするとあったかい雰囲気がでそうな気がしたので手書きにしました。たいへんだったです。ぱっと手に取ってみたくなるように、説明は少なめにしました。写真は子どもの顔が写っているのを選びました。ユネスコ協会の方のお話を聞いて、子どもたちの大変さが心に強く残っていたからです。
  優秀賞第2位
大阪府 私立羽衣学園高校 3年 吉村 慶子さん
賞をもらったことは、とても驚きうれしく思いました。私は情報の時間にユネスコ寺子屋運動のリーフレットを作成することになるまで、実は寺子屋運動のことをよく知りませんでした。でもこれをきっかけに、寺子屋運動についてゲストティーチャーやホームページ、いろいろなビデオや資料を見て、多くのことを学びました。中でも特に一番みんなに知って欲しいことをリーフレットに載せました。この賞をもらうまで、Webなどでも多くの人に私の作品を見てもらえたと思います。ということは私のようなあまり詳しく知らない人にも寺子屋運動の内容、募金の意図などわかってもらえたと思います。それだけでも私はうれしく思います。今年3年になりますが、さらに学び、よりよいものを作成したいと思います。そして、もちろん寺子屋運動に協力していきたいと思います。ありがとうございました。私がリーフレットで伝えたいことは、私自身が一体募金したものが寺子屋で勉強している人に一体どんな形でわたっているのだろうと疑問をもっていました。しかし、授業やゲストティーチャーの話やWebで学習してはっきりとその用途を知りました。だから私としては、用途を明確に内容に入れました。募金してくれる人も同じ気持ちだろうと思います。工夫した点は、写真です。この写真はもともと何人かの子ども達が本を読んでいた写真でした。私はこの写真を見た瞬間、寺子屋で勉強している子どもたちの勉強への思いを強く感じたのです。だからこの写真をメインに使いました。また色についてですが、青色系にまとめてみました。たくさんの色を使うと見にくくなると考え、青は人を癒す効果があると学習したし、また目に優しいがインパクトもあるのではと考えました。苦労した点は、写真のまわりのぼかしを作るところ。字の大きさ・色使いです。
  優秀賞第3位
三重県 私立暁学園暁小学校 6年 山本 彩香さん
私の作品は、学校の代表リーフレットを決めるクラスの投票で1位ではありませんでした。2位候補がたくさんある中で、やっと選ばれた2位でした。それだけに私の作品が優秀賞に選ばれ、びっくりすると同時に、とてもうれしく思いました。ありがとうございます。作品のコメントにキャッチコピーと画像がとてもマッチしていて心に響いてくるといった内容が多いよと、先生から教えてもらいました。キャッチコピーの「世界中の子どもたちが笑顔になれる」というところは、代表作品に決まってから、クラスのみんなから意見をもらってブラッシュアップした点で、みんなの力で優秀賞がいただけたと思っています。少女の笑顔が、世界寺子屋運動の目標にぴったりだと思い、大きくこの画像を使うことを、まず、最初に考えました。私と一緒で、この画像が気に入ってくれた皆さんが多かったのでうれしかったです。
リーフレット全作品はこちらから
 
公開研究会
パネルディスカッションの最後は、中川一史D-Project会長から、このユネスコプロジェクト成功の一番のポイントは、「人と人のつながりにあったのではないか」という、ユネスコの理念に通じる主旨の話で締めくくられました。
公開研究会 公開研究会 公開研究会
感動の子どもたちによるポスター発表
公開研究会の最後は8実践同時進行のポスターセッション発表でした。大人の実践発表に混じっての大阪教育大学附属天王寺中学校の白石乃里子さん、土田千尋さんと、富山県富山市立熊野小学校の若尾あやかさん、奥田那奈さんの4名は、自分たちのできることは何か、ボランティア活動への思いなど、自分たちの取り組みや、学んだこと、考えを堂々と発表し、一般参加者やユネスコプロジェクト関係者に、深い感動を与えました。
 
公開研究会 公開研究会
公開研究会 公開研究会
プロジェクトを終えて
今回の児童生徒がつくる「ユネスコ・世界寺子屋運動」リーフレット制作プロジェクトは、単にリーフレットづくりだけに留まらず、それを使った様々なボランティア活動が各校に巻き起こり、全国各地に反響を呼びました。

教育で子どもたちにさまざまな能力やスキルを身につけさせることはもちろん重要ですが、より大切なのは、その能力やスキルを使って、どのように社会に貢献できるか、そしてどのように生きていくかを考えさせることではないでしょうか。それが子どもたちにとって大切な学びだと思います。

今回、子どもたちが今まで知らなかった非識字の世界に衝撃を受け、自分に何ができるか!心を突き動かされ、各参加学校がつながりながら、思いを託したリーフレットを制作しました。それを活用した子どもたちの積極的で感動的な行動が、教師を、学校を、地域をかえていきました。子どもたちは、身につけた力が世の中の役に立っている、そんな張り合いを感じていたでしょう。

まさに「子どもたちの心が動き」「子どもたちの心に動かされ」広がる活動の中で、自分を見つめる一点に心は凝縮し、子どもも、大人もかわった、全員がやりがいのある学びができたプロジェクト、それが、児童生徒がつくる「ユネスコ・世界寺子屋運動」リーフレット制作プロジェクトだったといえるのではないでしょうか。
「ユネスコ・世界寺子屋運動」リーフレット制作プロジェクト管理者
プロジェクト活動報告1
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