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情報教育徒然草〜友だちの輪〜

【第12回】
楽しく学ぶなら「交流」
深井美和先生(富山県 富山市立水橋中部小学校)

深井美和先生
「今朝はすごく寒くて、ちょっとだけ雪がつもりました」
「エー!いいですね。見てみたいな。こちらはまだ半袖を着ている人もいますよ」

これはもう4年も前のある朝の教室での会話です。私のクラスの子供たちはテレビ電話を使って宮崎県の友達と週1回の会話を楽しんでいました。デジタルカメラをつないで画像を見せながら話したり、目の前で実演しながら身振り手振りを交えて説明をしたり、子供たちは相手に伝えようと様々な手段を使い、表現方法を工夫していきました。距離的には遠く離れた宮崎が、すごく身近に感じられる…これは便利な道具だと思いました。

最近では、ごく当たり前の光景かもしれません。小学校の研究発表会でもよく目にするようになりました。時と場に応じて、また相手に応じて、子供たちがコンピュータやテレビ会議システム(テレビ電話)といった道具を自由に使える時代になったんだなと感じています。

こうした便利な道具(機器)を通して、私が学んだこと。それは「相手意識」の大切さです。例えば、テレビ会議で子供たちが気をつけている「相手の目を見て話したり聞いたりすること」「言葉にならないうなずき・拍手などのリアクション」「話す声の大きさやスピード」etc あげればきりがありませんが、これらはすべて日頃私たちが誰かと会話をするときにも言えることですよね。いかに相手に伝えたいと思うか、その気持ちが自然と言動に表れてくるわけです。「相手に分かりやすく」というのは簡単ですが、その必然性を生むような学習展開をいかにコーディネートするか、それが大切だと思っています。

学校間交流や遠隔共同学習といった「相手」のある学習「交流学習」もその1つです。これまで「ケナフ」(全国発芽マップ)「おこめ」(NHK教育番組)といった材を生かして、たくさんの学校や専門機関と交流学習を進めてきました。子供も教師も、人とふれ合うことのすばらしさを体感していく中で、相手の立場になって考えたり、表現や活動を工夫していったりする…そういう「交流」の魅力を多くの人に知ってもらいたいですね。

身近な話題では、台風のニュース1つ見ても、宮崎は?山形は?大丈夫かなと口にする子供たち。季節の変わり目には「日向夏」や「ラフランス」のおいしさを思い出す教師…(笑)。交流することによって、コミュニケーション能力を高めるのはもちろんのこと、「学ぶ」こと「ふれ合う」ことをどれだけ楽しむことができたかが大切だと感じています。

次回は、私にとって初めての交流学習のお相手をしていただいた宮崎市立池内小学校の水野宗市先生です。テレビ会議の回数は、日本一!? 最近では、NHK教育テレビ「ふしぎいっぱい」でテレビ出演も(^o^) あちらこちらでご活躍中です。

2002年10月23日

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